映画「ギフト」あらすじ

都会の喧騒から離れた一軒家を購入したとある夫婦。そこは夫の地元であり、引っ越し早々に偶然、昔夫の同級生だったという人物と出会う。それからというもの、その「友人」は夫婦の元を頻繁に訪れその度に贈り物をするようになるがそれを不気味に思う夫婦。少しずつ友人の異常な面、執着心を知り距離を置こうとする。しかし夫のいない時間、在宅の妻の元を訪れては相変わらず親しくしようと近づく友人。そんな時、偶然妻が見つけた夫の私物から、知りたくなかった過去を知る。なんと夫の友人は、過去に夫によりいじめを受けていたのだ。それにもかかわらず今、いかにも親しげにしてくるのはなぜなのか。贈り物の意味は?ショックと混乱により、事実を知った直後に持病の発作で倒れてしまう妻。そこへ、忍び寄る「友人」の姿があった。数ヶ月後、妊娠を祝っている夫婦とその家族のシーン。夫はというと、妻に問い詰められ過去のいじめを友人に詫びたことになっていたが、事実は友人の元を訪れ「過去のいじめは俺のせいではない」と逆ギレしただけ。そしてさらに縁を切っていた。妻には嘘をつき、家庭の平穏を守っていたのだ。そして出産当日、子供を産み入院している妻を置いて一旦自宅に戻る夫。そこには贈り物が届いていた。中身はベビーグッズ。贈り物をしてきたのは今は縁を切っている友人に間違いないが、妊娠のことは彼に伝えてはいない。なぜ知っている?真相はその贈り物の中にある手紙に記されていた。妻の産んだ子供こそ、昔自分をいじめ未だに謝罪すらしない夫への復讐の「ギフト」だったのである。

映画「ギフト」感想

最初は幸せそうな夫婦が、夫の旧友を名乗る男と出会った時から少しずつ壊れていく様子がリアルだった。悪びれもせずしつこく贈り物をし続ける友人に違和感を感じてはいたけれど、まさか過去にいじめていた相手だったと知った瞬間にその不気味さが加速した。いじめが実行されていたのは彼らが中学生の頃。そして物語に登場する彼らはおそらくすでに30代後半。日本でも日々メディアの話題になっているいじめは、一生心に残る数となるのだろう。十数年越しでも仕返しをしたいという復讐心に火をつけるのだから、恨みは深い。そしてその仕返しの内容は本当にエグいと思う。最終的にその子供の父親はどちらなのか、それは鑑定してみないとわからない。妻が気を失っている間の友人との行為によりできた子供なのか、はたまた普段から性生活のあった夫なのか。作中では実は鑑定の描写もなければ、あからさまに「気を失っている妻に対し友人が性的なことをした」という映像もない。友人の行動に対し「もしかして」と悪い方は考えてしまったことが事実であった場合が最悪のパターンであるが、本当のことは結局わからずじまい。最悪の「もしかして」に悩み続けなければならない状況へ導くことが、友人が行なった復讐の目的だったのか。とても後味が悪いけれど見終わっても想像が止まらない映画。